企業の素行調査は就活生SNSの裏アカ調査も
企業の素行調査は珍しいことではなく、内定前に興信所が就職活動する学生を調べることはあります。
しかし、最近は企業の素行調査がSNSの裏アカウントを調べるところも出てきました。
たとえば民間会社の「企業調査センター」が東京にあり、ここへ企業が採用前の就活学生の履歴書を送り、そこから調査がはじまります。
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就活生SNSの裏アカ調査の実態
まずは2022年6月6日の株式会社全国新聞ネットさんのニュース記事から紹介します。
引用元
https://nordot.app/901741994541629440?c=39546741839462401
採用前に企業が就活生の「裏アカ」調査、たった数十分で特定も 過激投稿の“無法地帯”を見て人格把握
この記事を読んで驚きました!驚愕です。
要約すると、半数以上のアカウントに問題があり、社会問題化、炎上するコメントをSNSでしている学生を割り出す調査が実在する。
本名ではないが悪質なコメントを投稿しており、入社後に問題となるであろう言動の就活の学生を採用しない、内定を出さない企業の行動が記載されてます。
詳細はリンク先の株式会社全国新聞ネットさん「公式サイト」でご確認いただくとして、多くの方はこれまで知らない内容だと思います。
どうやって企業は就活生の裏アカウントを特定するのか
これも記事からの要約ですが、
- まず企業は応募書類(履歴書)を調査センターへ送付
- 調査センターは生年月日、出身大学、高校をチェック
- 同級生と思われる学生のアカウントを調べる
- アカウント名を推測しながら同級生つながりでも検索(相互フォローなど)
調査員はこうして検索した投稿を内容別に評価をくださす。
たとえば・問題なし・懸念あり、などで4から5段階あると記事ではいう。
酒に酔った、悪ふざけで書き込んだでは許さないコメントもあり、とてもじゃないが採用できないケースもあるという。
アカウントが特定できれば、その後は投稿内容をさかのぼって精査する。お酒に酔って仲間同士で悪ふざけをしている写真、知人への攻撃的な言動やいじめ、企業の誹謗中傷や特定の国への差別発言、中には「殺す」といった投稿もある
企業の素行調査でこのSNS裏赤調査への反対意見も
当然、こうした企業の行為に反対する意見もあります。
記事から一部抜粋
引用元
https://nordot.app/901741994541629440?c=39546741839462401
一方で、こうした調査には危うさもある。他人に知られたくない本音を投稿したアカウントを調べることで、学生の出自や思想信条を把握する可能性があるためだ。利用の仕方によっては、就職差別につながりかねない。
職業安定法は採用活動で人種、思想信条などの個人情報の収集を原則、認めておらず、収集する場合は同意が条件だ。厚生労働省も配慮すべき事項として身元調査を挙げ「就職差別につながる恐れがある」と指摘している。厚労省担当者はSNS調査について「一概には言えない」と前置きしつつ、思想信条などの個人情報を収集する恐れが高い点を挙げ「好ましくない」との見解を示している。
一方、企業調査センターは「企業側が採用プロセスで学生に同意を取っているので、法的に問題はない」との立場だ。
また記事によると
岩手大の河合塁准教授(労働法)は、調査自体は違法とは言いがたいとしつつ「本来集めることが禁じられているデリケートな情報まで手に入れてしまうことがあり、本人が知らないところで把握するのは問題になる可能性がある」と指摘
コロナ禍で増えたこのSNS裏アカウント情報の調査。
今後も増加していくことになるのでしょうか?それとも問題ありの調査方法としてなくなっていくのか?